Exhibition
谷川俊太郎写真展
楽園 lost & found

©Shuntaro Tanikawa
会 期 / 2023年3月1日(水)~5月27日(土)
時 間 / 11:00~19:00
休 廊 / 日・月・祝
入場料 / 一般・学生 800円 *中学生以下は無料
※5月3,4,5(祝)は開館いたします。
■内容紹介
ギャラリー・バウハウスでは詩人・谷川俊太郎の詩と写真を収めた著書『楽園』(Two Virgins刊)の出版にあわせて、著者が20歳から21歳の頃に撮影した写真展を開催いたします。
氏は国産の二眼レフカメラを使って、誰かに見せたり発表するためではなく、ただ身の回りの美しいものや心に響いた対象に向かってシャッターを切っていた。詩も写真も職業にしようという気持ちはなく、身辺の何気ない瞬間や心に残ることを詩と写真で留めていた。ほどなくして詩は「二十億光年の孤独」 という詩集になって刊行され、谷川の処女詩集として、今なお多くの読者に読み継がれている。
今まで未公開だった1950年代の知人や家族、何気ない日常の写真は、谷川のみずみずしく純粋なまなざしに溢れ、谷川が感じていた社会との距離感や自由への憧れは、70年の時を超えて今を生きる人々の心に響くに違いない。
*写真作品はオリジナルネガから、小瀧達郎(写真家)によってプリントされた。
モノクローム(ゼラチン・シルバー・プリント)約40点を展示いたします。

『楽園』あとがきより
私が初めて手にしたカメラは、リコーフレックスという、ファインダー用と撮影用の二つのレンズが上下についたいわゆる二眼レフでした。シャッター速度を決めるのも、レンズの絞りを決めるのも、今のように自動ではなかったので、経験に頼るしかありませんでした。私は絵を描くのは得意ではありませんでしたから、カメラを手に入れて、ファインダーを覗くと目の前の光景が額縁に収まった一枚の絵のように見えて嬉しく、手当たり次第になんでも撮っていました。
1950年代に撮ったフィルムが捨てられずに残っていたのですが、私にとっては懐かしいだけのその時代の写真を見て編集者のOさんが、これを今の人たちに見てもらってはどうかと言ってくれたのです。父母をはじめ身近な友人知人を含むプライベートな写真ばかりなので、あまり気が進まなかったのですが、いつの間にかこんな思いもかけず贅沢なものに変身してしまいました。私としては関わった方々に恐縮しながら感謝の気持ちでいっぱいです。
谷川俊太郎

gallery bauhaus
2-19-14 Sotokanda, Chiyodaku, Tokyo, Japan
Access map
About 6 minutes walk from Ochanomizu station (JR line/Tokyo Metro Marunouchi line).


